2014年5月10日
一昨日5月6日の午後、プノンペンにいた私に電話がかかり、現地にいた弊社のVP百津が焦った声で、
「キャッサバの茎の半分が、病気か害虫で死にそうです。すぐ、写真を撮って専門家にみせます。」
私 「なぜ今までわからなかったの?」
百津 「キャッサバの束を積んである内側がやられてるんですが、束の山の外からは見えないんですよ。」
私 「兎に角、すぐにやられている束と大丈夫な束を分離して隔離して。。」
ということで、すぐに隔離作業に入りました。
また、写真をキャッサバの苗(茎)を買っているC社の専門家と、地元の専門家に送りました。(以下)
白い粉がまぶしたようになり、右側はすでに枯れていますし、上部中央の葉も黄色く縮んでいます。
地元の専門家には、その夜写真を見せて話を聞きましたが、「ウィッチーズ・ブルームかメーリーバグだねえ。両方かも。はっきりしないけど。」
C社の専門家も 同じようなことを言っていて、この夜は結局はっきりしませんでした。
しかしながら、どちらの病気も「キャッサバのペスト(黒死病)」と呼ばれる恐ろしいもので、早急に手を打たねばなりません。
翌朝、百津に電話しました。
私 「病名を特定しないと手の打ちようが無い。闇雲に薬を撒いても何にもならないので、病気を特定してそれに合った薬を使いたい。写真からはメーリーバグの様に見えるけど、メーリーバグはすごく小さな昆虫だから、虫がいるかどうかをよく見て確認してよ。」
お昼に百津から電話があり、「虫が居ました。写真を送ります。」 と、いうことで以下の写真です。
メーリーバグそのものです!(写真をクリックしていただくと虫がよくわかります)
この虫が、キャッサバに取り付いて栄養分を吸収し枯らせてしまうのです。白い粉のようなものは卵です。
日本名は、粉(コナ)カイガラムシ。英語名は、Cassava Mealybugです。
一昨年、タイでこれが大発生してキャッサバの収穫量が激減したために、値段が急騰したこともあります。
タイから茎を運んだときに卵の状態で運ばれてきて、弊社の農園に来て羽化し、大発生したに違いありません。
最初からこの害虫は警戒して対策も考えてはいましたが、まさか、苗を植える前に大発生するとは!
その足で、キャッサバの茎をタイから輸入したC社に向かい、営業担当役員と話をしました。
私 「社長に直接話をしたい。至急、専門家の現地派遣とキャッサバの茎の交換をお願いしたい。」
営業担当役員 「社長は病気で、タイに行って入院しています。専門家は派遣しますが、茎の交換は社長の代理と相談しなければ。。」
私 (心中) 「社長はまた病気かよ。死にかけた茎の時も(先日の記事)奥さんに浮気されて離婚した心労で入院してたなあ。」 「兎に角、専門家のD氏と一緒に明朝現地に行って、現場を見て判断してください。」
ということで、「キャッサバのペスト」との戦いが始まりました。今日も1日現地で対応に明け暮れました。様子は次回の記事で報告します。