キャッサバ収穫手順テスト

2014年12月26日

弊社のクラチェ州の250haの農園に、昨年4月から7月にかけて植えたキャッサバにもいよいよ収穫の時期がやってきました。

但し、全体で収穫量が6000トン前後にもなる大仕事なので、大量の要員や農機具も必要で、単にワーカーを集めて行きあたりばったりにやったのでは、遅れや無駄が大量に発生してしまいます。

そこで、事前に手順を作り、人手で行う仕事と重機等を使う仕事に分け、またそれぞれの仕事のやり方をテストして確認しておく必要があります。
そのテストの結果で、やり方を改善したり、処理のスピードを測って計画を修正したりしていきます。

1月中旬から本格的な収穫を始めるために、今週初めに最初の手順確認テストを行いました。
テストは長さ70mの畝4列について行いました。各畝には1m間隔で1本のキャッサバが植わっており、1本のキャッサバには、数キロのイモが成っています。

先ず、イモを茎ごと人手で抜きます。下の写真はその作業で、写真中央に茎ごと抜かれたイモが見えます。


本番では、イモが埋まっている状態で先に茎だけ切り、その後機械でイモを地中から掘り出しますが、今回は機械の掘り出し部分を省略して人手で行いました。

次は、茎を切ってイモの部分を切り離します。

この切り離された茎は、一旦束ねて片づけますが、3割程度は来年の苗木として使い、残りは廃棄します。
その後、台の上でイモを一本一本切り離して行きます。

実は、これまでカンボジアでもベトナムでもイモの切り離しに台を使わず、空中で切っていました。その場合には、時間とともに疲れで効率が下がるのと、切ったイモが散らばってしまう欠点があるので、今回はこのような台を工夫しました。

今回は、イモを切る鉈のような包丁の切れ味が悪く、切るのに苦労していました。本番では切れ味の良いものを揃えるため、随時研ぐ必要がありそうです。

このようにして切られたイモは、実際には大きな袋やプラスチックの容器にいれて集められ、35トントラックに積んで出荷します。

今回テストした一株あたりのイモの重さは、大分バラつきがあり、大きいものは1株6kg、小さいものは1株2kgでした。(下は1株6kgのイモ)

(下は1株2kgのイモ)

1ヘクタール当たりに1万株を植えるので、平均1株2キロの場合20トンの収穫量になります。

さて、今回は初回ということで収穫面積0.035haで、地面から茎ごと引き抜き、茎切りと茎の束ね、イモ切り離しまで10人で1時間かかりました。
一応、このようにすれば人手でもこんなスピードであれば出来るという最低限のことは確認できました。

今後は、何度かテストを繰り返して、機械の導入や、各作業の手際の良いやり方をワーカーに広めるなど、効率アップについての改善を進めて本番に備える予定です。