TV出演して考えたこと

2016年10月11日

9月20日にテレビ朝日で放映された「こんなところに日本人」に出演しました。
出演の目的は、主にはTVで宣伝してもらってビジネスに役立てようという下心からです。

現地取材で延べ5日間拘束されたのですが、実際の放映時間はわずかで、内容も極端にシンプルに類型化されてまとめられていました。

現地では、担当のディレクターさんに、苦労談など大分深い話もしましたが、大半カットされていました。
何故かな? 民放だからかな?などと思っていましたが、ふと、ディレクターさんが何度も何度も「何故カンボジア何ですか?」と聞いてきたことを思い出しました。

「ビジネス上有利だからですよ」という内容をその都度答えましたが、「何でそこまでしてビジネスするんですか?」と聞かれて、上手く納得させられませんでした。

恐らく、視聴者が知りたいのもそこのところで、それが番組スタッフに十分には伝わらなかったので、ありがちのパターンにまとめたのではないか。

さて、番組を見ていただいた同級生や、かつての同僚、知人から多くの暖かいコメントを頂きました。
最高齢は、97歳の母のいとこが、偶然テレビで見て母に電話をくれましたが、そのコメントに驚きました。
「杉田先生が70数年ぶりで出てきたようにそっくりだねえ。」

「杉田先生」というのは、母の父で千葉高等師範の教授でしたが、戦時中に上海の大学に赴任して、戦争末期のどさくさのため40歳で亡くなりました。

当然、私も会ったことが無く、ほとんど印象がありませんでしたが、急に祖父を身近に感じてしまいました。

「何でカンボジアなんですか? 何でそこまでしてビジネスするんですか?」
そう言えば、爺さんは何で戦争のひどい時期に、わざわざ危険な上海なんかに渡ったんだろう?

祖父には祖父の理由があったと思いますが、勿論私にはわかりません。ただ、何かその奥底の情熱が分かるような気がしてきました。

もっとも、私はカンボジアで客死するわけにはいきません。むしろTV出演を最大限に活用させてもらいます。。