キャッサバ農園への丸木橋が再び放火された!

2015年5月31日

今年2月にキャッサバ農園で火事が相次ぐことを書きましたが、この時に放火されて全焼した丸木橋が4月に再び放火されました。 (下は2月に全焼した丸木橋)


この当時は乾季の真っ最中で、キャッサバ農園の周囲のジャングルの大半が放火で燃やされ、あろことか農園の中にも何回も放火が繰り返されました。(下は農園内への放火)

この当時は、ジャングルの中でカンボジア社会から孤立して生活している少数民族、「森の民」がジャングルの動物を狩るために放火していると考えていました。鹿やイノシシを追って農園内まで来て、放火して動物を追い立てているのではないかということです。

「森の民」は、カンボジアの一般社会から隔絶して、法律や規則を全く無視して自分たちの都合のみで動きます。ジャングル内の虎や毒蛇に対抗するために、毒矢などで武装して大変危険な人々です。
この連中が、盗伐した木材を運んで農園への大事な道路を壊していることも前回書きました。

乾季も近づき、農園内外の燃えるものは大半が燃えてしまい、放火も一段落してやれやれと思っていたところ、再度の丸木橋への放火です。(下は再度全焼した丸木橋)

変な話ですが、この大きな橋を全焼させるためには、多量のガソリン等を準備して計画的に燃やす必要があり、単に思い付き、面白半分で出来るものではありません。

それを2度もやるとは、何かかなり執拗なものを感じざるを得ません。いずれにしてもこれ以上繰り返されてはたまらないので、地元の警察に捜査を依頼しました。

そうしたところに、妙な噂が聞こえてきました。「森の民」がこの土地のオーナーを恨んで復讐しようと企てていると言うのです。

我々が借地しているこの土地のオーナーは、軍の将軍でこの土地に部下が駐在しています。実は、この部下が盗伐した木材を運ぶ「森の民」のトラクターを脅してお金を巻き上げて、恨みを買っているのです。

「森の民」が復讐を企て、丸木橋への放火を繰り返したのではないか、という説が有力になってきました。
現時点では、警察も真犯人を特定していないので、断定てきには言えませんが、「森の民」とオーナー一派との間の紛争に巻き込まれそうないやな予感もします。

さて一方で、我々の農園への道路が日々「森の民」等による大勢の盗伐トラクターによって破壊されており、その対策として、州知事に軍の派遣を要請しています。
(道路破壊中の盗伐トラクター)

「森の民」とオーナー一派の確執のある中に、軍の兵士が派遣されてくるとどうなってしまうのか、不安が拭えません。しかし、我々には兵士を派遣してもらう以外の道路対策がないのが現実です。