カンボジア農業プランテーションのワーカー事情 マネージャー編

2014年5月6日

今回は、農業プランテーションを支える要員についてお話します。
カンボジアでの農業プランテーションの要員は一般的に以下のような階層になっています。

         経営者、上級管理職

             |

          マネージャー

             |

        (場合により)グループリーダー

             |

          一般ワーカー

弊社も同様の形で、日本人の下にカンボジア人マネージャーが居て、一般ワーカーをマネージする形です。

日本人の経営者、上級管理職が直接一般ワーカーに対して仕事の指示をすることはありません。先ずカンボジア語も話せませんし、たとえ通訳がいたとしても日本人の習慣や考え方とカンボジア人のワーカーレベルの考え方が違いすぎるので、上手くコミュニケーションがとれません。

そこで、一般ワーカーに対しては、マネージャーを通じて作業指示をすることになります。

そのためにマネージャーは、我々日本人とコミュニケーションが取れるために、英語力と先進国流のビジネスの仕方をある程度理解できることが必要です。

また、当然一般ワ-カーを統率するリーダーシップも必要になりますし、大きなプランテーションでは事業を進めるためのプランニング能力も不可欠です。


この様に、マネージャーには多くの能力が要求されるので、マネージャーの確保は簡単ではありません。特にカンボジアでは幾つかの理由でマネージャー(中間管理職)が非常に少ないです。

実際、大半のプランテーションでは、カンボジア人でマネージャーができる人材がいないために、タイ人、マレーシア人、ベトナム人のマネージャーを連れてきています。

弊社では、カンボジア最高学府の王立プノンペン大学を卒業した、20代前半の若者を雇い、小さなプランテーションを任せてOJTで育て上げています。

さすがに、そのレベルの大学の卒業生は個人差はありますが最低限必要な英語力と、ビジネスのやり方を理解できる思考力を持っていますので、そういう素質のある若者を鍛えて数年がかりでマネージャーを育成するわけです。

こう言うと語弊があるかもしれませんが、我々にとって幸い?なことにそういうレベルの若者、特に理系出身者は、かなりだぶついています。

弊社が3年前に雇った最初のマネージャー、ウドム君も王立プノンペン大学の生物化学学科を卒業したのに自分の得意領域の仕事が見つからず、経理・総務コンサル系の会社に入ってくすぶっていました。弊社に転職して天然ゴムプランテーションのマネージャーになってからは、人が変わったように生き生きと働き、現在はキャッサバプランテーション開発を引っ張っています。
写真はキャッサバプランテーションでGPSの使い方を説明するウドム君(右)

カンボジア国内に農業以外の産業がほとんど育っていないために、このウドム君のように折角素質のある若者がいても、能力が発揮できる職場が中々提供されていません。そのためにOJTの機会も無く、マネージャーのような中間管理職も育たない大きな理由となっています。

それだけに、折角育てたマネージャーにユメユメ他に転職されるようなことはあってはならない訳で、そのために給料や人事管理には気を使う必要があります。

特に、マネージャーに育つ人材は上昇志向があるので、育成を重視して将来のスキルアップやキャリアアップにつながるように指導していくことが重要と考えています。

カンボジアは現代のニューフロンティア 続編

2014年4月27日

前々回に引き続き、カンボジア=現代のニューフロンティア論です。
前々回の記事では、資本主義世界の中心(の一部)である日本と、ニューフロンティア(新辺境)のカンボジアを対比しました。

資本主義世界の中心(の一部)の日本では、すでに経済が成長して必要なものは揃ってしまい、従って幾ら頑張って働いても、ものが売れずに国内で企業が成長できず、従って給料も上がらないという状態です。
成長の伸びしろが無いために、日本人は夢を持てず、社会の閉塞感が広がってしまっています。
既にある事業の仕事にしても、売れないなかで何とか必死に売らなければならないので競争も苛烈です。しかしそんなに激しく競争のために働いても中々満足の行く成果は得られません。

また、新しく事業を起こすとしても、既に生活に必要なものが行き渡っているためにそれほど高い利益を得られません。

反対に、資本主義世界の辺境のカンボジアでは、まだものが不足しているために投資機会が多く、ある程度の資金を出してものを作ればそんなに激しく競争しなくとも売れるわけです。
従って、頑張って働いてものを作れば働きに応じて売れる、という社会です。

日本は少子高齢化社会に突入して年間1%ずつ人口が減少し、需要が伸びる余地もありません。
一方、カンボジアは平均年齢20歳代で年間3%ずつ人口が増加していますので、24年間で人口が2倍になります。人口増加に伴って今後益々需要が伸びて行くわけで、日本と異なり成長の余地が大きいので閉塞感もありません。

そこに、私がニューフロンティアであるカンボジアに夢や働き甲斐を見出す由縁があるのです。

国際金融を文明史論的な視野から見た著作で知られる(ウィキペディア)経済学者、水野和夫氏の著書「世界史の中の資本主義」では、16世紀以降21世紀までの間を歴史的に見ても、資本主義世界の中心部では、やがて成長の余地がなくなり、利益の上がる投資先が無くなってしまう。
そこで、余った資本は投資先を求めて辺境に流れ出すという内容が書かれています。

本書29ページからの引用です。
「資本主義においては、高い利潤を求める資本が、野心ある人々にリスクをとっての冒険を促し、彼ら冒険者が辺境を開拓し、そこを市場の内部に取り込んでいくことで、社会全体が活性化し、安定する。」

私は、50歳を過ぎての「冒険者」ですが、皆さんも一緒にカンボジアで冒険してみませんか?

キャッサバの植え付けが始まりました!

2014年4月23日

4月8日、ついにKratie州の弊社のキャッサバ・プランテーションに待望の雨が降り、キャッサバ植え付けの条件が整いました。

2月、3月と全く雨が降らず地面がカラカラに乾いて固くなり、とても植えられる状態ではなかったのですが、本格的なスコールが来て土の温度が下がって柔らかくなりました。
そこで、4月9日からキャッサバの植え付けをスタートしました。

植え付け用の茎も端を地面に付けているだけで地面から水分を吸い取って下の写真の様に芽を出し若葉が茂って、今や遅しと植え付けを待っています。すごい生命力です。

植え付けるには、先ずトラクターで下の写真のように畝を作ります。トラクターの後ろには畝立て機を取り付けています。

畝の間隔は1mです。
並行して下の写真のようにキャッサバの茎を30cm単位に切り、苗を作ります。
白矢印が切り取られた苗。

発芽を促し、殺菌効果のある薬品に苗を漬け込みます。

苗を畝に垂直に突き刺して埋め込みます。15cm~20cmを地中に埋めて行きます。

苗は1m間隔に植えます。従って、1ヘクタール当たり100x100=10,000本の苗を植えます。

今回は、先ず4月9日からクメール正月前の4月11日まで20人の要員で作業をはじめて作業手順を確認しました。それからクメール正月明けに要員を50人程度まで増やしていきます。

作業要員は主に近くの村人を一日一人5ドルで雇ってきました。彼等にとっても貴重な現金収入です。ワーカーには老若男女がいます。それほどの筋力を使うわけではないので女性も加わっていますが、直射日光に昼間の間晒されるのでかなり過酷な作業です。

そのため、見えないところで手を抜くことが続出しました。一番多いのは、苗を15cm~20cmの深さで地中に刺さなければならないのに、土が固い場所では5cmほど刺して止めてしまいます。
このように苗の刺し方が浅いと芽が出ずに苗が死ぬ確率が高まってしまいます。

下の写真は植えたものを抜いたところ、苗の上端から白矢印までの5cm程度しか刺していません。

その他、下の写真のように植えても絶対に芽が出てこない部所を茎から切り取って植えているケースもあります。

以上の手抜きケースは、植え始めて2日目に専門家にチェックしてもらって発覚しました。
その後はワーカーのリーダーに全てチェックさせて正しい植え方を徹底させようとしていますが、一苦労です。

さて、最初に植えた苗を10日後に見たところ、うれしいことに下の写真のようにほとんどの苗に芽が出て来ていました。

これから1か月間は、250ヘクタール全体への植え付けに追われます。

カンボジアは現代のニューフロンティア

2014年4月20日

私は、カンボジアは現代のニューフロンティアだと思っており、ニューフロンティア開拓に夢を感じています。
ニューフロンティアとは、「新しい辺境」とでも訳すべきでしょうが、日本や欧米先進国を資本主義世界で発達し成熟した中心だとすると、カンボジアはその中心から遥かに離れ開発の遅れた辺境にあたります。
なぜそんな辺境に夢があるのか?資本主義世界の中心(の一部)である日本と、辺境のカンボジアとを比較して見たいと思います。

先ず、日本は経済が成長し切っていて、普通の家庭では電化製品等生活に必要なものをすでに持っています。
ものが余っているので、あまり売れず、従って値段も安くなっていく、デフレ状態です。

お金も余っています。 お金をかけてものを増産しても(投資しても)売れないので、投資先がない。だから、お金が余ってしまい、記録的な超低金利が続いています。
ご案内のように、銀行に定期預金しても金利は1%以下が当たり前になっています。
一方、カンボジアでは、ものが不足し切っています。プノンペン以外の地方に行くと、冷蔵庫もろくにありませんし、エアコンも洗濯機も普通の家庭にはあまりありません。

そもそも電気、ガス、水道の社会インフラも整備が遅れていますし、代表的な国道ですら穴ぼこだらけです。
何故かというと、お金が無くて社会インフラの整備ができないからです。

このように、カンボジアでは日本と正反対にお金も相当不足しています。お金が不足しているので、お金の価格、即ち金利が非常に高いのです。
個人の定期預金(USドル)金利が5%、6%は当たり前の世界です。また、銀行から事業資金を借りるときの金利は、土地が担保でも最低12%は必要です。

このように、カンボジアでは、ものが不足して(先進国に比べて)不自由な生活を強いられていますが、お金も不足しているために、ものを増産することができません。

逆に言うと、辺境のカンボジアでは、お金を投入してものを増産すれば(投資すれば)、不足して皆が欲しがっているので売れます。つまり、辺境では日本と異なり利益率の高い投資先があり、投資の利益も出るわけです。

このように、カンボジアには成熟した日本とは異なり、夢を持って新しい投資事業を開発できる世界が広がっているように感じられます。
(次回の続編に続きます。)

50歳を過ぎて、カンボジアで農業を始めた理由

2014年4月11日

よく知人から、「なんで?カンボジアで農業なんかをはじめたの?」と聞かれます。

理由は、一言でいうと「カンボジアの農業には大きな夢が描けるから」ということになります。

私は、大学卒業後外資系の大手IT会社で24年間会社人間として仕事の事だけを考えて働き続け、退社時にふと気が付くと50歳近くになっていました。
そこで、これから何をやろうかな? と考えた時に思うのは、日本にいて感じる閉塞感でした。別の言い方をすると、日本にいても夢がないということです。

お金の神様と呼ばれた、邱永漢さんは、「魚を釣るには、魚の沢山いる池で釣れ」と言われましたが、日本の特にIT業界にいて感じたのは、「魚がほとんどいない池で、多くの釣り人が釣り糸を垂れている状態だ」ということでした。
下手をすると、`釣り人`が多すぎてリストラの嵐に巻き込まれます。

そこで、「自分は50歳になって、もう残り時間も少ないので、すぐに`魚の沢山いる池`に引っ越して、働けば働いただけの成果がでる、夢のある仕事をしたい。」 と考えた次第です。

それでは、どこに`魚が沢山いる`のか? 日本やアメリカのような先進国よりも新興国の方が可能性がありそうで、調べれば調べるほど、日本人にあまりなじみのないカンボジアに、実は取り切れないほどの`魚がいる`ことが分かりました。
カンボジアで国際市場価格の決まっている天然ゴム、キャッサバ、胡椒等を作ると、売値は国際市場価格並に高く、経費は人件費や土地代等が極端に低いので、大きな利益を上げることができます。
例えば、天然ゴムは本場のタイ、マレーシアで作っても売値は国際市場価格で、カンボジアとほぼ同じですが、人権費や土地代が数倍します。従って、タイ、マレーシアではカンボジアのような利益は上げられない訳です。

実際、先進国よりもチャンスが多い新興国の中国、韓国、ベトナムの企業が大挙してカンボジアで農業プランテーションをやるために押しかけてきています。

蛇足ですが、人は時として将来についてある確信を抱く時がありますが、私が2010年に始めてカンボジアを訪れた時も、「これは大変な可能性がある」と確信しました。

丁度1999年に上海を訪れた時にも中国の将来について同様の確信を抱き、中国の株を買い始めました。
この時も、よく周囲から「危ないから中国株なんて止めなさい。」と言われ、「でも利益が出ているよ。」というと、「利益の出ているうちに早く売れ。」と言われたものです。
その後2008年にリーマンショックが起きるまでに、多くの中国株が数十倍になったのはご案内の通りです。

<カンボジアで農業をやる5つの理由>
さて、なぜカンボジアで農業なのかを、もっと具体的にお話します。

第一に、広大な農地が安く利用できること。
カンボジアの国土面積は日本の約半分ですが、ほとんどが平地で農地に利用でき、内戦の影響もあって未開拓の土地が数百万ヘクタールも残っています。
例えば、近隣のタイ、ベトナム、マレーシアなどでは、農地が枯渇し、新しく農業プランテーションを始めることがほとんどできませんし、地価も3倍、5倍はします。

カンボジアでは、独特のノウハウは必要ですが、その気になれば数百、数千ヘクタールの農地が格安で利用できます。別の記事にも詳しく書きましたが、民間所有地よりも一ケタ安い国有地をEconomic Land Concessionや、ダイサハッコムという制度で70年程度の長期借地として利用できます。

第二に、安い労働力が豊富なこと。
最低賃金は81ドル。農園労働者の賃金は100ドル前後です。
カンボジアでは、肥沃な土地と気候に恵まれているため、日本などと比べると非常に簡単に食糧が生産できます。主食の米も手を掛けずにできるし、川魚、果物なども簡単に入手できます。

また、衣料も一年中この暑さなので、あまり必要ではありません。家も地震も無いし冬の寒さも無いので非常に簡単な作りです。
つまり、衣食住にあまり金が掛からずに生活できるので、低賃金が実現できる訳です。

第三に、熱帯農業に最適な気候風土であること。
熱帯の商品植物に不可欠の強烈な太陽と、天水に恵まれて、一般に灌漑の必要がありません。
つまり、大きな利益を生む天然ゴム、キャッサバ、胡椒などを作るのに最適な気候風土だということです。

第四に、災害が滅多にないこと。
日本では、農業というとすぐ自然災害のリスクを思いますが、カンボジアではほとんどありません。
台風も私がカンボジアに来た2011年以来、一度も来ておらずこれといった被害に会っていません。また、一部のメコン川流域地帯を避ければ、洪水もありません。

地震は過去100年間に1度だけ震度2のものがあったそうですが、これはインドの大地震が伝わったものだそうです。また、津波もあり得ません。海岸線はシャム湾に面している内海のみです。

第五に、資本主義国で、政治的に安定していること。
実はカンボジアは、ラオス、ベトナムや以前のミャンマーと違って、外国人でも自由に会社を作って、労働者を雇い、事業を運営することができます。
通貨は事実上アメリカドルで、海外にも原則自由に持ち出せるので、稼いだ成果を享受できます。

最近は、フンセン政権も与野党対立で大変ですが、例えば隣国タイのような騒ぎはありません。

ということで、意外にもカンボジアは、安くて広い肥沃な土地があり、気候も農業プランテーションに適していて、労働力も格安で利益が上げやすい。その上農業に付き物の災害もない。更に自由に事業が行えて稼いだお金もアメリカドルで利益が享受できるという、「魚が豊富な池」である訳です。

キャッサバ・プランテーションは、一難去ってまた一難 (続編)更に一難?

2014年4月7日

先日の記事で、キャッサバ・プランテーションにタイから送られて来た植え付け用茎の半分が死にかけていたことをお伝えしました。

<死にかけの茎の件は解決へ>
その後、今週月曜日に、タイからの買い付けを担当したC社の担当役員がKratie州の現場に来て確認し状況を社長に伝え、死にかけた茎の代わりを再送することが決まりました。

死にかけた茎は先日の記事のように赤くなってしまいますが、茎の表皮を削ると写真の様に褐色になっています。下の写真の白矢印のところです。

生きている茎は、表皮を削ると植物の緑色になります。

ところで、蛇足ですが、先日私が現場からC社の社長に電話して、死にかけの茎の件を伝えようとしたときに、「社長は入院中」と言われました。どうもこの入院中というのは本当だったらしいです。
一説によると、つい最近社長の奥さんが不倫したために離婚し、そのショックで入院したとのことです。天罰と思うのは私だけでしょうか?(悪趣味ですみません。)

<また一難? 水没可能性エリアが数十ヘクタール>
さて、本題に戻り、キャッサバ栽培では避けなければならない3つの被害があります。
1.水害
2.病虫害
3.雑草の被害
この内もっとも大変なものが水害です。病虫害や雑草も大敵ですが全滅はしません。しかし、キャッサバは水没すると確実に死んでしまいます。サツマイモも同様で、イモ類全般に言えるそうですが、水没するとイモが窒息してしまうそうです。

500ヘクタール以上のキャッサバを栽培している農園に聞いたところでは、イモの収穫量はどうしても平均すると1ヘクタール当たり25トンになってしまうそうです。
多収量品種で、1ヘクタール当たり40トンできるエリアもあるそうですが、水没や地下が水でいっぱいになるせいで、あまり取れないエリアもあるので、平均するとどうしても25トンになってしまうからです。

そこで、我々の農園もどうやって水害を避けるかが最大の課題です。
我々の対応は、当たり前のことですが先ず水没しそうなエリアには植えないということです。

しかしながら、キャッサバの植え付けは4月~5月の雨季の初期に行い、この時期はほぼ3か月以上雨が降っていないため水が干上がってしまい、雨季にどこが水没するのか分からない状態です。

そのため、水没しそうなエリアをどうやって決めて、そこに植えないように管理するするのかは実は難しい問題なのです。

弊社では、VP百津氏の発案で、水没エリアを以下のように推定して管理します。

上の地図は、Googleによる高低Mapで、標高データを地図上に表わしています。(黒線で囲んだ場所が我々のプランテーションです。)
この地図上で水色や白の標高が周りより低い部分は水没する可能性が高くなります。

実際には、この土地全体を1ヘクタール単位のマス目に分け、各マス目毎に現場を確認して水没の可能性を判断して行きます。以下は1ヘクタール単位のマス目です。

上記の各マス目の土地に行き、地形や生えている草を見ます。地形は当然周囲より窪んでいる場所が危険ですが、雨季に水没する場所に特有な草の生え方があって、そこからも判断できます。例えば、以下の写真の草は水没したり沼地になったりする場所に良く生えます。

このようにして、各1ヘクタール毎にその何パーセントが(間違いなく)使用可能かをチェックしました。

チェックの結果、写真のマス目の番号に手書きで丸が付いているマス目は100%OK、バツが付いているところは100%水没可能性エリアと判明しました。その他0.6のような数字が入っているのは使える比率を書いています。

このように、先ず200ヘクタール分を確認したところ、なんと約1/3にあたる約65ヘクタール分が水没する可能性ありとの結果が出ました。
基本的にこの65ヘクタールには植えられませんので、折角の土地が(キャッサバには)使えないことになります。また一難!

幸い、先日の記事で書きましたように、地主に開拓費用を5000ドル前払いする代わりに、最大50ヘクタールの土地を余分に使わせてもらえることになっていました。
今後、水没の危険のない場所を選んで50ヘクタールを余分に確保します。

また、水没する可能性のある場所でも、溝(Drain)を掘ったり、土管を地中に埋めたりして水はけを良くして使えるようにできる部分もありますので、土地の改良も行っていきます。

このくらいの広さの土地になると、どうしても土地の起伏があって水のたまる場所ができてしまいます。
いかに事前に水没エリアを避けるか、また土地を改良して水はけを改善するかが、勝負になります。

カンボジアでの農地取得: 胡椒農地取得の実際 続編

2014年4月3日

以前の記事で、土地を見つけてオーナーと取得交渉に入ると、我々外国人に対しては2倍の値段を吹っかけられるので、それを防ぐために、外国人であることを言わずに先に代理人経由で手付を支払ったことまで書きました。

実は昨日、無事に売買契約を完了しましたので、今回の記事では代理人経由で外国人が高い値段を吹っかけられずに買う手順を(コメントにも具体的に書いてくれとご要望がありましたので)具体的に書きます。

<代理人とオーナーとの契約>
先ず、代理人経由でオーナーに手付金を支払い、第三者に転売する前提で以下のような契約を代理人とオーナーとの間で締結してもらいます。 その際、転売する第三者が外国人であることは伏せます。

これは売買契約書で、オーナーは代理人に対して所有地を以下の条件で売却するという主旨になっています。
-土地の広さと価格 :これが書いてあるために、価格は外国人に対しても2倍にならず固定されます。
-手付金の額
-一定期間内に残金を支払いする。支払いが無い場合は手付金を没収すること

下の方には、オーナーの指印(親指)が2人分押されます。カンボジアではこの指印が日本の実印に相当します。オーナーは、この土地を夫婦で所有しているため2人です。

また、コミューン長(Commune Chief)、村長(Village Chief)の承認印(公印)まで押されていますので、これだけでSoft Titleの所有権の効力があります。

実はこの代理人は、コミューン長、村長を巻き込んでその地域の農民を土地を大々的に売りさばいているわけです。
昨年の総選挙前に、土地紛争多発問題解決のため、与党人民党の数千人の若手測量部隊によって多くの農民に土地の正式所有権(Hard Title)が与えられましたが、各農民の持っている土地の面積は多くは1ヘクタールに満たないので、買う方にとっては数十、数百ヘクタールを買うために、多くの農民から土地をかき集める必要があります。
実際、今回の契約では16の農民の土地買い取りを行っています。

このやり方は、首長を巻き込んでその地域の農民の土地を根こそぎまとめて売る、上手いシステムになっています。

以下の写真はこの地方の土地の所有状況ですが、番号が打ってある各領域が各々の農民の所有地で、各農民が非常に小さな面積を所有していることが分かります。

日本人がカンボジアで農業をする2つのパターンと大規模な土地取得

2014年3月31日

先日の記事に対して、カンボジアで野菜を作りたいとコメントを頂いたのですが、コメント欄ではお答えし切れないので、話を膨らませて記事にします。

日本人がカンボジアで農業をする場合には、2つのパターンがあると思います。
この2つのパターンでは、作る作物、売り方・売り先、農地の場所と広さ、個人事業か会社で事業をするかが異なります。

<パターン1 プランテーション>
第1のパターンは、私のやっているようなプランテーションです。
プランテーションでは、主に輸出用の商品作物、米、天然ゴム、キャッサバ、胡椒、トウモロコシ等を作ります。

輸出用に、国際市場価格が決まっているものを作るので売値は保障され、カンボジアの安い労働力や土地代を生かして利益を上げることができます。

売り先は、最終的にはタイ、ベトナム、中国等海外に届いて消費されますが、多くの場合、仲買人を経由して売ることになります。 プランテーション農園には、多くの仲買人が買い付けにやってきます。
勿論、国境近くの農園からは自分でベトナム等に運んで、仲買人の買値よりも高く売ることも可能です。

米、天然ゴム、キャッサバ、トウモロコシ等では、1ヘクタール当たりの売上額は低いので、ある程度の売り上げの為には大きな土地が必要で、従業員も当然大勢必要になります。

従って、会社組織にするのが向いている訳です。

<大規模な土地の取得法>
実際、大きな土地の取得のためには、会社を作る必要があります。
カンボジアでは土地は国有地、民有地がありますが、安く広い土地を確保するためには、国有地の取得(長期借地)が妥当です。

現在民有地の価格は、1ヘクタールあたり数千ドルですが、大規模な国有地は1ヘクタールあたり数百ドルです。
この国有地は1000ヘクタール以上は、Economic Land Concessionという制度、1000ヘクタール以下の場合は、ダイサハッコムという制度で取得します。

このどちらの制度を利用する場合にも、会社でなければなりません。
また、どちらの制度でも土地の所有権を買えるわけでは無く、70年程度の長期借地になります。

Economic Land Concessionを利用して、多くの中国、ベトナム、韓国企業が進出してきています。
弊社も2011年8月にKratie州の2000ヘクタールを申請して、2013年1月に一旦承認が下りましたが、その直後に制度自体が凍結されています。
このEconomic Land Concessionの経緯については、別途記事を書きます。

Economic Land Concession制度はかなり知られていますが、ダイサハッコムの方はカンボジアでもその存在を知っている日本人はカンボジア・ブログで有名なG氏と私くらいだと思います。(同じときに聞いたので)

Economic Land Concessionは、国の政府に申請して農林水産省、環境省、国土開発建設省等の役所と地元の州政府の合意を経て、最終的にフンセン首相が認可判断を下します。

一方、ダイサハッコムは、州政府に管理が任されている1000ヘクタール以下の国有地を対象にしており、最終的には州知事の認可で使用可能になります。
Economic Land Concessionでは、多くの場合土地代として支払ったお金と仲介者の手数料の区別がつかず、どの金額が国庫に入るのかはっきりしませんが、ダイサハッコムでは国庫に入るお金が明確になっています。

野党にその弊害を攻撃されて凍結されたEconomic Land Concession制度を改善するために、この制度をダイサハッコムに統合する改善策が、現在国会で討議されているとのことです。
但し、実際に改善されて凍結が解除されるのは、与野党合意によって国会が正常化した後になる公算です。

<パターン2 近郊農業>
プランテーションに対してもう1つのパターンは、野菜等をプノンペン近郊で作る、近郊農業です。
消費者のプノンペン市民に新鮮な野菜を届けるためには、プノンペンの近くに農地を持つ必要があります。

また、大きな土地で大量に作ってもそんなには売れないので、土地の大きさも1ヘクタールから数ヘクタール程度になります。従業員数もそんなに必要ないので、会社組織にする必要もありません。

実際、会社を設立すると、設立の一時費用2000ドル程度の他に、毎月の事務所賃貸料、経理費用500~1000ドル、売上税1%、毎年の決算、パテント(営業ライセンス)更新費用1000ドル程度がかかります。

また、税務署は外国企業(代表者が外国人の企業)を集中的に狙ってきますので、税務署対応も相当の負担です。
これも、カンボジア人は金持ち(=外国人)とみると値段を吊り上げる癖の一種かもしれません。

カンボジアの税制はまだ整っていない部分が多いので、税務署に上手く対応しないと相当額の税金を取られてしまい、利益が全く上がらなくなります。
一方、会社にせず個人事業の形にすると、例え外国人でも税務署はチェックの仕様がなく、事実上税金負担も無くなります。

従って、個人でカンボジアに進出される場合は、そんなに費用が掛かって大変なことをする会社での事業はお薦めしません。
土地を取得するには借地にすれば、外国人でもカンボジア人株主51%会社を作る必要がなく、農地を確保できますので。
それでは、会社を作らない場合に、土地をどうしても買いたい時にはどうするか? 以下の手順を踏みます。
1.その土地を、カンボジア人かカンボジア人株主51%企業に買ってもらう。
2.土地を買った、カンボジア人か会社と長期借地契約(30年~99年間)を結ぶ。
  万一転売しても(所有者が変わっても)借地契約が有効である条文を契約に入れておきます。

日本胡椒協会の林さんも、弊社がケップ特別市の農地を買って、林さんが弊社から99年間借りる形で農地を確保しました。(林さんのブログ記事はこちら→https://blog.goo.ne.jp/kosyou1
実用上は、土地の所有も、30年~99年の長期借地も変わりはないからです。

因みに、胡椒栽培を1ヘクタール程度個人でやる場合も、この近郊農業パターンに近いと思います。農地の場所は、プノンペン近郊ではなく、カンポット州かケップ特別市になりますが。

 

キャッサバ・プランテーション開拓は、一難去ってまた一難

2014年3月27日

弊社のキャッサバ・プランテーションの方は、ブルドーザー部隊が約束した資金の範囲内ではできず、開拓が一旦止まってしまいました。そこで5000ドルの先払いをして何とか開拓を進めてきました。

<施設や開墾は順調>
その結果、開墾は順調で全250ヘクタール中200ヘクタールが終わろうとしています。
いたる所が、ブルドーザーでクリーンナップされて、下の写真のようになっています。

ブルドーザーでなぎ倒した木の木材にならない部分を集めて、乾かしたあとに燃やします。

従業員宿舎も以下のように完成し、苗の植え付け時に使う肥料も届いて軒下に積んであります。

<農地のマス目管理始まる>
(東京ディズニーランド+東京ディズニーシー)x2.5倍の広さにあたる、250ヘクタールの農地開拓を詳細に進捗管理するために、1ヘクタール単位のマス目を作って管理することにしました。つまり、全体を1ヘクタール単位に250等分して、丁寧に1ヘクタールずつの進捗を管理します。

農地は苗の植え付けまでに、開墾、トラクターによる耕作、畝作り等6段階の作業を踏みますが、各1ヘクタール単位のマス目毎にどの段階まで完了したかを管理していきます。
また、雨季に水没の危険がある場所には絶対に植えられないので、その場所もマス目の番号で管理します。

そのために、農地に1ヘクタール単位に杭を打って行きます。杭を打つ場所はGPSの座標を決めて、以下のような一覧表で管理します。

<届いたキャッサバの苗の半分が死にかけだ>
さて、キャッサバの苗の元になる茎もタイやタイ国境から続々と到着してきました。
キャッサバの苗は、収穫後の茎を30cm単位に切ったものです。植え付けとは、この30cmに切った茎を畝に20cmほど地中に挿し木することになります。

弊社は昨年の試験栽培の結果、今年はタイ産の多収量新種を植えることにしました。カンボジアの従来の品種が1ヘクタール平均20トン程度の収穫量に対し、このタイ産のものは平均30トン以上の実力があります。

このキャッサバの茎は、主にカンボジアの農業商社C社経由で輸入しました。C社の社長は、「タイ国内からの出荷前に必ずエキスパートが品質を確認して良いものを届ける。」と豪語していました。
そのために、C社のエキスパートD氏がタイ-カンボジア国境に派遣されました。

タイ国境からキャッサバの茎を運んでいる途中の35tトラックです。1台に約2000束を積みます。
こんなトラックが16台で輸送します。

運び込まれたキャッサバの茎です。これで全体の1/3、約1万束です。

トラックからの荷降ろしがやっと終わり、上の様に並べて見て、あ!と驚きました。

なんとタイからの茎の半数近くが、赤くなって死にかけています。

上の写真の白矢印の束が赤くなって死にかけている茎です。

赤くなった原因は、収穫後に直射日光に長期間さらされたためです。恐らく、タイの農園で収穫した後ここに輸送されるまで長期間放置されていたのでしょう。

しかし、C 社のエキスパートD氏がタイから運ぶ前にチェックしているはずなのに、どういうことでしょう?
現場からすぐにC社の担当役員に電話を入れました。

私: 「御社からの茎の半分が死にかけている。社長に直接説明したいし、見に来て欲しいのですが。」
C
社: 「え? 本当ですか? (エキスパートの)D氏に確認します。社長は2日前から入院中です。明日電話を入れさせます。」

私: 心中 「死にかけを送った当人のD氏に確認して何が分かる?社長もタイミング良く入院してるなあ。」

タイからの茎の半数がダメだとすると、折角の250ヘクタールの1/3には植えられず事業的には大打撃になります。
何とかC社に2、3週間以内に再送してもらうか、それがダメなら大至急別の入手先を探す必要があります。
かなりのピンチです。

1日置いて昨日やっとC社の社長に会えました。

私: 「半分死にかけたものを送った原因は何ですか?D氏が全く確認しなかったのか、D氏にスキルが無くて確認してもわからなかったのか?」

社長: 「...まあ、兎に角、代わりの茎を送るから。」
私: 「原因が分からずに送っても、また同じ問題を繰り返しますよ。」

社長: ハッとした感じで 「ご指摘ありがとう。それもそうだなあ。それじゃあ、タイ人エキスパートのY氏にタイ国内で確認させてから送ります。」
私: 「Y氏ならスキルは折り紙付きですね。繰り返さないでくださいね。輸送費はそっち持ちだから。」

ということで、拍子抜けするほど素直な社長でした。
結局、週明けに社長と担当役員がKratie州の我々の農場に来て、再送の必要数を確認することになりました。
今のところ、C社は再送に応じる姿勢を見せていますが、代わりのまともな茎が農園に着くのを見るまでは全く油断ができません。
ここはカンボジアです。。

カンボジアでの農地取得: 胡椒農地の取得の実際

2014年3月25日

カンボジアでの、農地取得は独特のノウハウが必要です。
我々は、現在新しい胡椒農地の取得に動いているので、それをレポートしながら、ノウハウの一端についてお話します。

<カンボジアの土地取得で特別なこと>
カンボジアでは外国人は土地が所有できません。所有する場合は、カンボジア人名義か、カンボジア人株主比率51%の会社を作って、その会社名義になります。

弊社は、代表者は私ですがカンボジア人株主比率51%ですので、土地を買うことができます。

また、土地の所有権には、Hard TitleSoft Titleの2種類があります。

Hard Titleは、州の役所(Cadastral Office)に登記された所有権で、他人に侵害されるリスクの少ない安全な所有登記のやり方です。
但し、多くのオーナーは税金等の問題で州に登記せず、州の下の行政単位の郡(Distrist)、コミューン(Commune)、村(Village)の首長に届けて承認をもらい、登記の代わりにします。これをSoft Titleと呼びます。

Hard Titleの場合は、州の役所で登記書類を確認してオーナーをすぐに特定できますが、Soft Titleの場合はそうはいかないので、オーナーのなりすまし等の不正が横行する温床になります。

実際、カンボジアではSoft Titleの場合に土地紛争があまりに多発して、政治問題となったので、昨年の総選挙前に、フンセン首相の大号令で、与党人民党の若手数千人が、全国の紛争地帯を測量して農民にHard Titleを与える活動を大々的に繰り広げました。

今回、我々がカンポット州(Kampot Province)、Kampot Pepperの地元で取得する土地は、この与党人民党の若手が測量して農民がHard Titleを獲得した場所になります。

以下は、農民がHard Titleを獲得した土地の地図の例です。番号が振ってある各領域が農民の所有地です。



<農地取得の手順>
実際の取得手順は以下のようになります。

1.オーナーまたはその代理人から土地の情報を得る
カンボジアには、未だ中々大手の不動産屋がないので、ほとんど知人を辿って紹介を受けることになります。
オーナーはよくその地方で顔の広い人間に代理人となってもらい、口コミで紹介を広げます。

2.現地を確認する。
多くの場合、土地はまだ開拓されていないので、ジャングルに分け入って傷だらけになりながらも、土壌の質が胡椒に向くのか、生えている草木から肥沃度、水没の有無、などを確認します。

今回は、全体が50ヘクタールの土地の中から、自分たちの好きな部分を約30ヘクタール切り出すので、全体を歩いて、GPSで緯度経度を測定して、欲しい部分の地図を作りました。

3.リアル・オーナーを特定する
代理人または、オーナー(と称する人)から登記書類のコピーをもらい、州の役所(Cadastral Office)で、オーナーの名前を特定します。

今回は、自分たちで作った欲しい土地の地図を州の役所に持ち込んで、その場所のオーナーを特定しました。

4.リアル・オーナーと値段等条件を交渉する
5.契約締結&登記

<外国人は値段 2倍!だけど方法が。。>
多くの場合、2.現地確認で、この土地は土壌が胡椒に向いていないとか、胡椒に向く良い土地だけれども雨季に水没してしまう等の理由で、オーナーとの交渉までには至りません。
安く売り出されていたり、良い条件で貸してくれるという土地は、何か理由があることが多いものです。

但し今回は、現地を見たところ、土地もまずまずで、3.リアル・オーナーの特定も順調に終わり、4.リアル・オーナーとの交渉に臨みました。

ところが、オーナーは最初に代理人が言ってきた値段の2倍を要求してきました。
代理人の言った値段は、近隣の相場の値段ですので、どう考えてもその2倍では売れないはずなのですが、頑として要求を曲げません。

そう言えば、カンボジア人は外国人とみると値段を吊上げる癖があります。
何故かといえば、カンボジアの常識では金持ち(=外国人)からはお金を一杯もらっても良いからだそうです。

しかし、客観的に言えば、売る方は周囲の土地との競争があるので、周囲とかけ離れた値段では売れないはずですが、カンボジア人は先ず自分の都合を考えるあまり、周囲が見えなくなる傾向があるようです。

ということで、当然我々も諦めて周囲の土地を探すことにしました。1.から振り出しに戻りました。
ところが、この地方は同じように総選挙まえに土地を獲得した農民が大勢いて、早く現金化しようと売り込んでいます。

結局、3KM離れた場所で、80ヘクタールの出物を発見。 1日かけて現地を歩き回って調査した結果、土地は上の中レベルで大変良く、州の役所での調査結果もOKでした。

そこで、今回は、オーナーとは直接会う前に、代理人経由で5%の手付金を支払ってしまいました。もちろん、代理人はオーナーには買い手の我々が外国人だとは伝えていません。

このように手付を打つと売値は固定されてしまいますので、値上げはできません。
なぜなら、代理人が一旦農民とその値段で(仮)契約してしまうからです。

変則的な方法ですが、農民から土地を買う場合には有効な手段だと思います。
以下の写真は、私が手付金の領収書に弊社のスタンプ(公印)を捺しているところです。